2008年12月25日木曜日

創作ー楽曲 ソロ、overture

 少なくとも、僕、個人が物語を描く理由を考えるのは大変困難で、きっと脚色がすぎるだろうから、ここでは、作家が物語を描く理由について考えてみたいと思った。
 そういう風に考えることで、自分が作家という定義のもとで物事を考察し、研ぎだし、様々な様式を圧縮し、やがては大きな渦を(運命的に)形作ることになり世界を揺らすのだろうという誇大妄想に自身の不確かさを包み込むことで、間近に存在しているのに今の僕のような輩達には決して解放されることのない永遠の悦楽郷へのゲートが開かれるのではないかという、かなり不確かな欲望の枯谷を潤そうと試みたのが、この物語のはじまりであった。
 
 物語は突然始まる。限りなく偶然を装っている現象ほど必然的なものはないということは言うまでもなく。

 agaf# - agac# - agad - agac# -
 
 不協にもきこえなくもないが、心地よい。明るくもなく暗くもなく、どちらでもあるようであり、けれど決して普通ではないが懐かしさがこみ上げる音響。記憶をビジュアルで思い出しその時空をこえた空間にとどまっているような感覚ではなく、記憶の表面をかすめていくような浮遊感に身体を委ねているようだ。

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